行動援護とは?対象者やサービス内容、同行援護・移動支援事業との違いを解説

福祉制度
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障がいのある家族が外出する際、急な飛び出しやパニックを引き起こさないか不安を感じていませんか。

行動援護は、知的障がいや精神障がいによって行動面に困難がある方の安全を守り、外出をサポートする障害福祉サービスです。

行動援護を利用すれば、専門知識をもつヘルパーの支援によって障がい者の安全が確保されるため、家族の介護負担を軽減できます。

本記事では、行動援護の対象者やサービス内容、利用する流れを解説します。

同行援護や移動支援事業との違いも解説するので、外出時に適切なサポートを受けたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

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行動援護とは

2025-12-02

行動援護は、知的障がいや精神障がいによって外出時に常に介護が必要な方が、安全に行動できるようにサポートを受けられる障がい福祉サービスです。

ここでは、行動援護の対象者とサービス内容を解説します。

対象者

行動援護の対象者は、以下のすべてを満たす方です。

  • 知的障がいまたは精神障がいによって常に介助が必要
  • 障害支援区分3~6のいずれかの認定を受けている
  • 障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目(12項目)の合計点数が10点以上
    (18歳未満の児童は10点以上に相当する程度の障がいがある)

障害支援区分の認定調査における行動関連項目には、大声・奇声を出す、自傷他害行動がある、異食行動があるなどが含まれます。

具体的には、自分ひとりでは危険を判断できず、常に誰かの見守りが必要な状態が目安となります。

外出中に危険な行動を取る可能性があり、突発的な対応が必要な方は、行動援護の対象となる可能性が高いでしょう。

サービス内容

行動援護では、以下のような支援が受けられます。

  • 移動中の介護
  • 外出時の危険を回避するために必要な介助
  • 衣服の着脱介助など外出準備支援
  • 排せつや食事など外出中に必要な身体介護

行動援護は外出時の身体介護だけでなく、本人の不安に寄り添ったサポートを受けられるのが特長です。

たとえば、外出の流れがわからないことによって混乱してしまう方にスケジュールを事前共有するなど、パニックを予防できるような支援が受けられます。

万が一、外出中に危険な行動があっても、ヘルパーが本人と周囲の安全を守りながら適切に対応してくれます。

食事や排泄などのサポートもしてくれるため、家族のサポートだけでは難しかった長時間の外出や遠出もしやすくなるでしょう。

行動援護と同行援護・移動支援事業の違い

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行動援護と似た支援を受けられるサービスとして、同行援護・移動支援事業があります。

行動援護と同行援護・移動支援事業との違いは、以下のとおりです。

行動援護同行援護移動支援
対象者・知的障がいもしくは精神障がいによって常に介助が必要な方
・障害支援区分3以上かつ障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目の合計点数が10点以上の方
視覚障がい者外出時に介助を要する、かつ以下の障がいがある方
・身体障がい者・児
・知的障がい者・児
・精神障がい者・児
・難病者
サービス内容・外出時の移動支援や介助
・衣服着脱の介助など外出準備支援
・行動の際、危機回避のための介助 
・外出時の移動支援や介助
・代筆や代読などの情報提供
外出時の移動支援
費用原則として1割負担(世帯収入により月の負担上限額が異なる)原則として1割負担(世帯収入により月の負担上限額が異なる)自治体によって異なる

行動援護と同行援護は国が定める障がい福祉サービスですが、移動支援事業は各自治体が主体となる地域生活支援事業です。

移動支援事業は自治体によって対象者が異なる場合があるため、利用前に自身が対象であるかを確認しておきましょう。

移動支援が一般的な外出のサポートであるのに対し、行動援護と同行援護はより専門的なスキルをもったヘルパーが対応する場合が多いです。

特に行動援護は、パニックや飛び出しなどの危険回避に特化しているため、安全面での手厚いサポートが必要な場合に適しています。

行動援護の対象者に該当しない場合でも、移動支援であれば利用できるケースが多いため、自治体の窓口に相談してみましょう。

行動援護の費用

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行動援護を利用する際は、原則として1割の自己負担が発生します。

自己負担額の上限は、世帯収入に応じて以下のように定められています。

区分世帯の収入状況負担上限月額
生活保護生活保護受給0円
低所得市町村民税非課税世帯※0円
一般1市町村民税課税世帯
(20歳未満かつ市町村民税所得割28万円未満の方) 
9,300円
一般2上記以外37,200円
※3人世帯で障害者基礎年金1級受給の場合、収入が概ね300万円以下の世帯が対象
参考:厚生労働省「障害者の利用者負担」

利用料が負担上限月額を超えた場合、それ以上の費用はかかりません。

ただし、移動にかかる交通費や外出先での食事代などは、同行するヘルパーの分も含めて全額自己負担となるので注意しましょう。

行動援護を利用する流れ

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行動援護を利用する流れは、以下のとおりです。

  1. 自治体の窓口で障害福祉サービスの利用申請をする
  2. 認定調査を受け、障害支援区分の認定を受ける
  3. 「サービス等利用計画案」を作成し、自治体の窓口に提出する
  4. 支給が決定次第、受給者証が交付される
  5. 行動援護事業所と契約し、利用を開始する

障害支援区分は、心身状況を確認する認定調査の結果と医師の意見書をふまえて決定されます。

申請からサービスの利用開始までは2〜3ヶ月程度かかる場合があるため、利用する時期が決まっている場合は、早めに申請しておきましょう。

なお、行動援護は専門的なスキルが必要なため、移動支援などに比べて対応できる事業所が少ない傾向にあります。

受給者証が届いても利用先が見つからない場合があるため、申請手続きと並行して事業所探しを進めておくとスムーズです。

事業所探しで困ったときは、自治体の窓口や担当の相談支援専門員に相談しましょう。

行動援護を利用する際の注意点

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行動援護を利用する際の注意点は、以下のとおりです。

  • 利用回数や利用時間が決まっている場合がある
  • 通年かつ長期にわたる外出の際は利用できない

それぞれ詳しく解説します。

利用回数や利用時間が決まっている場合がある

行動援護は、1ヶ月に利用できる時間数や回数の上限が自治体によって決められています。

障害支援区分が重いほど利用時間や回数の上限が増えるものの、希望するすべての外出をカバーできるとは限りません。

上限時間を超えた分は全額自己負担となってしまうため、契約時や計画作成時に1ヶ月の利用回数や時間を確認しておきましょう。

通年かつ長期にわたる外出の際は利用できない

通勤や通学などの日常的に繰り返される外出には、原則として行動援護を利用できません。

行動援護は余暇活動や一時的な社会参加を目的としているため、継続的な通所などは対象外となります。

自治体独自に通学通所支援を行っている場合があるので、学校や職場への移動に支援が必要な方は、自治体の窓口に相談してみましょう。

安心して外出するために行動援護を利用してみよう

行動援護は、知的障がいや精神障がいによって行動面に不安がある方が安全に外出できるように支援するサービスです。

専門知識をもつヘルパーが危険行動に対応してくれるため、本人だけでなく家族も安心して外出できるようになります。

移動支援では対応が難しいケースでも手厚いサポートを受けられるので、行動の制限を感じている方でも活用しやすい点が特長です。

外出時の突発的な行動に不安がある方や、専門的なサポートを受けて社会参加の機会を広げたい方は、自治体の窓口や相談支援事業所に相談してみましょう。

監修者:東本 隼之
AFP認定者、2級ファイナンシャルプランニング技能士

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