盲導犬のサポートを受けたいと考え、どのくらいの費用がかかるのか把握しておきたい方は多いのではないでしょうか。
盲導犬の貸与自体には費用がかかりませんが、盲導犬の共同訓練や飼育にかかる費用は利用者が負担しなければなりません。
そこで今回は、盲導犬にかかる費用や飼育費の相場を詳しく紹介します。
盲導犬の貸与までの流れも紹介しているので、盲導犬のサポートを受けたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

盲導犬の取得には費用がかからない

盲導犬の取得には、費用がかかりません。
しかし、盲導犬のサポートを受けるには、以下の条件を満たす必要があります。
- 1級の身体障害者手帳の交付を受けた視覚障害者
- 18歳以上
- 家族が盲導犬を飼うことを了承している
- 就労といった社会参加に意欲的である
- 盲導犬を飼育できる環境がある
- 4週間以上の共同訓練を受けられる
なかには、2級の身体障害者手帳を保有している視覚障害者の方も対象になったり、所得制限や居住要件を設けたりしている自治体もあります。
詳しい条件を知りたい方は、各自治体の窓口やホームページなどで確認しておきましょう。
盲導犬にかかる費用

盲導犬にかかる費用には、共同訓練にかかる費用と飼育費が挙げられます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
盲導犬の共同訓練にかかる費用
盲導犬を取得する際は、4週間以上の共同訓練に参加しなければなりません。
この共同訓練中に必要となる交通費や施設の宿泊費、食費は自己負担となるケースが多いです。
なかには、宿泊費を無料としている施設もあるので、自治体や盲導犬の育成団体のホームページで詳細を確認しておきましょう。
盲導犬の飼育費
盲導犬の飼育費は、利用者が負担します。
盲導犬を迎え入れるためには、ペットサークルやベッドなどを揃える必要があり、4~5万円ほどかかります。
加えて、ドックフードやトイレ用品といった毎月の飼育費も負担しなければなりません。
具体的には、1年間で以下のような費用・金額がかかります。
ドッグフード | 約50,000~70,000円 |
消耗品 | 約10,000~50,000円 |
狂犬病予防接種 | 約3,000円 |
ワクチン代 | 約3,000~10,000円 |
フィラリアやノミ・ダニなどの予防薬 | 約20,000~40,000円 |
一部の自治体では、盲導犬の飼育にかかる費用の助成制度を設けています。
制度の有無や詳細を詳しく知りたい方は、居住している地域の障害者福祉課に問い合わせてみましょう。
盲導犬の貸与までの流れ

盲導犬の貸与までの一般的な流れは、以下の通りです。
- 自治体の窓口もしくは盲導犬の育成団体に相談する
- 盲導犬との体験歩行会や説明会に参加する
- 申込書を提出して面接・審査を受ける
- 合同訓練を受ける
- 盲導犬との生活をスタートする
盲導犬の貸与までの流れは、自治体や盲導犬の育成団体によって異なるので、あらかじめホームページなどで確認しておきましょう。
自治体の窓口もしくは盲導犬の育成団体に相談する
盲導犬のサポートを受けたいときは、自治体の障害福祉課、福祉事務所、盲導犬の育成団体のいずれかに連絡するのが一般的です。
自治体によって、利用要件や手続きの流れが違うため、事前にホームページや窓口で確認しておくと手続きがスムーズに進みます。
盲導犬との体験歩行会や説明会に参加する
盲導犬の育成団体のなかには、体験歩行会や説明会を定期的に開催しているところがあります。
盲導犬と一緒に歩いたり、犬のブラッシングやトイレ、食事の世話の方法などを勉強できたりするので、盲導犬との暮らしをイメージしやすくなります。
専門スタッフから詳しい説明も受けられるので、盲導犬のサポートを受けるか悩んでいる方は、体験歩行会や説明会に参加してみるのがおすすめです。
申込書を提出して面接・審査を受ける
申込書を提出したあとは、職員が自宅や職場に訪問し、盲導犬と歩く可能性がある場所や、犬の排泄場所、寝床などのシミュレーションをして、盲導犬を適切に飼育できる環境であるかを確認しましょう。
自宅や職場訪問、面接の結果をもとに審査を進め、盲導犬の取得が決まったら、申請者の歩行速度や住環境に適した盲導犬を検討していきます。
合同訓練を受ける
パートナーとなる盲導犬が決まったあとは、約4週間専門施設に宿泊して、盲導犬との歩き方や世話の方法を学ぶ合同訓練を受けます。
仕事などを理由に、連続して訓練を受けるのが難しい場合は、あらかじめ相談しておきましょう。
盲導犬との生活をスタートする
合同訓練が終わったら、盲導犬との暮らしがスタートします。
最初は専門スタッフとともに、通勤や通学、買い物などで使う道を盲導犬と一緒に歩きます。
その後も定期的に歩行状況の確認や指導を受けられるので、気になることがあるときは気軽に相談しましょう。
盲導犬に関するよくある質問

最後に盲導犬に関するよくある質問に回答していきます。
盲導犬との暮らしが始まるまでどのくらいの時間がかかる?
盲導犬との暮らしをスタートできるのは、申込書を提出してから約1年間かかるのが一般的です。
盲導犬の貸与開始までに時間がかかるのは、盲導犬との生活環境を整備したり、職場の受け入れ交渉をしたりする必要があるためです。
仕事をしていない場合は盲導犬を利用できない?
就労は盲導犬取得の必須条件ではないため、仕事をしていなくても盲導犬のサポートを受けられます。
買い物や子どもの送迎、散歩に行くために、盲導犬の力を借りることもできます。
ただし、盲導犬と生活するうえで飼育費や医療費などの経済的な負担があるため、ある程度の収入は求められるでしょう。
マンションや賃貸住宅に住んでいる場合は盲導犬を取得できない?
残念ながら、盲導犬と暮らすことを許可していないマンションや賃貸住宅もあります。
身体障害者補助犬法では、民間の集合住宅等の盲導犬受け入れは努力義務となっているので、マンションや賃貸住宅で盲導犬を飼いたい場合は個別の交渉が必要となります。
視覚障害により歩行に不安を感じている方は盲導犬を検討しよう
盲導犬のサポートを受ける際は、盲導犬と一緒に受ける共同訓練の費用や、ドックフードなどの飼育費を負担しなければなりません。
一部の自治体では、盲導犬の飼育費に対する補助金制度を設けているところもあるため、費用の負担を抑えたい方は自治体のホームページや窓口で確認してみましょう。
実際に盲導犬との暮らしをスタートできるのは、申込書を提出してから約1年間かかるといわれています。
そのため、盲導犬のサポートを受けたい方は、早めに自治体の障害福祉課や盲導犬の育成団体などに問い合わせてみましょう。
監修者:東本 隼之
AFP認定者、2級ファイナンシャルプランニング技能士
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