障害年金を受給している方のなかには「障害年金生活者支援給付金とはどのような給付金か」「自分も支給対象になるのか」といった疑問をもっている方も多いのではないでしょうか。
障害年金生活者支援給付金は、障害基礎年金を受給していて所得が一定額以下の方に、追加で支給される給付金です。
一度申請すれば、支給要件を満たしている間は継続して受け取ることができます。
そこで本記事では、障害年金生活者支援給付金の対象者や受給額、手続き方法について詳しく解説します。
障害年金に上乗せして給付金を受け取りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

障害年金生活支援給付金とは

障害年金生活者支援給付金とは、障害年金に上乗せして支給される給付金です。
2019年10月から開始された比較的新しい制度で、収入が一定額以下の障害基礎年金受給者が支給対象となります。
すでに障害年金を受給している方でも、要件を満たせば給付金を受け取ることが可能です。
まずは、対象者と受給額を見ていきましょう。
対象者
障害年金生活者支援給付金の支給対象者は、以下の2つの条件を満たしている方です。
- 障害基礎年金の受給者である
- 前年の所得額が「472万1,000円+扶養親族の数×38万円」以下である
障害基礎年金1・2級の受給者が対象であるため、障害厚生年金3級のみを受給している方は対象外です。
扶養親族がいる場合、1人あたり38万円が所得控除額に加算されますが、年齢によって加算額が以下のように異なります。
| 扶養親族 | 1人あたりの加算額 |
| 同一生計の配偶者が70歳以上または該当年の12月31日に70歳以上で、同居している本人または配偶者の父母や祖父母などの扶養親族 | 48万円 |
| 16歳以上19歳未満の扶養親族または該当年の12月31日に19歳以上23歳未満の扶養親族 | 63万円 |
例えば、70歳以上の配偶者を扶養している場合の所得制限額は以下のとおりです。
| 472万1,000円+48万円=520万1,000円 |
障害年金は非課税収入であるため、所得制限額には含まれません。
支給可否は前年の所得をもとに1年ごとに判断されます。
また、受給要件を満たしていても、以下に該当する場合は対象外となります。
- 日本国内に住所がない
- 年金が全額支給停止されている
- 刑事施設などに拘禁されている
これらの状況が解消されれば、再び受給対象となる可能性があるため自治体の窓口に相談してみましょう。
受給額
給付金の受給額は、障害基礎年金の等級によって以下のように定められています。
| 障害基礎年金の等級 | 月額 | 年額 |
| 1級 | 6,813円 | 81,756円 |
| 2級 | 5,450円 | 65,400円 |
障害年金生活者支援金は、年金とは別に年6回偶数月に支給されます。
支給額は物価の変動に応じて毎年度見直されるため、直近の受給額は日本年金機構のホームページで確認しましょう。
障害年金生活者支援給付金の手続き方法

障害年金生活者支援給付金の手続き方法は、以下のとおりです。
- 年金生活者支援給付金請求書に必要事項を記入する
- 自治体もしくは年金事務所に年金生活者支援給付金請求書を提出する
- 支給可否の通知が届く
- 受給月の上旬に振込通知書が届き、障害年金と同じ口座に振り込まれる
障害年金を初めて申請する場合は、年金の請求手続きに加えて年金生活者支援給付金請求書を提出するだけで手続きが完了します。
すでに障害年金を受給している場合は、対象となった年の9月に年金生活者支援給付金請求書が送られてきます。
一度申請すると、2年目以降は手続き不要で継続受給が可能です。
障害年金生活者支援給付金は、請求月の翌月分から支給されるため、対象となる場合は速やかに手続きすることをおすすめします。
障害年金に上乗せできる手当

障害年金と併給できる手当には、以下のようなものがあります。
- 特別障害者手当
- 自治体独自の制度
それぞれ詳しく解説します。
特別障害者手当
特別障害者手当とは、精神もしくは身体に重度の障がいがある20歳以上の方を対象に国から支給される手当です。
受給するためには、以下の4つの条件をすべて満たす必要があります。
- 精神もしくは身体に重度の障害がある
- 20歳以上である
- 施設ではなく自宅で生活している
(施設入所中ではない、3ヶ月以上入院していないなど) - 前年の所得が基準額以下である
重度の障害とは、障害基礎年金1級の基準に相当する障がいが重複している方などを指します。
所得制限があるため、本人や配偶者、扶養義務者の前年の所得が一定額を超えると受給できない点に注意が必要です。
特別障害者手当の所得制限額や申請方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
自治体独自の制度
自治体のなかには、障害年金に上乗せできる給付金を設けている地域があります。
例えば、東京都では以下のいずれかの障がいがある20歳以上の方に「心身障害者福祉手当」を支給しています。
- 愛の手帳1度~3度の知的障がい
- 身体障害者手帳1級もしくは2級の身体障がい
- 脳性まひ、または進行性筋萎縮症の診断を受けている
自治体によって対象者が異なったり、そもそも制度がなかったりする場合があります。
受給できる給付金があるのかを知りたいときは、お住まいの自治体の窓口に確認してみましょう。
障害年金生活者支援給付金のよくある質問

最後に、障害年金生活者支援給付金のよくある質問に回答します。
給付金はいつまでもらえる?
障害年金生活者支援給付金は、受給要件を満たしている限り継続して受け取れます。
一度支給対象外となっても、再び受給要件を満たせば、あらためて手続きをすることで給付金を受け取れるようになります。
障害年金生活者支援給付金の請求書が届かないのはなぜ?
通常、障害年金生活者支援給付金の請求書は、毎年9月に届きます。
届かない場合は、最寄りの年金事務所や給付金専用ダイヤルに連絡することをおすすめします。
なお、前年に給付金を受け取っていて、継続して受給要件を継続して満たしている場合は、手続き不要です。
障害年金生活者支援給付金を受け取ったら確定申告が必要?
障害年金生活者支援給付金は非課税所得であるため、確定申告は不要です。
ただし、給付金以外の所得がある場合は、申告が必要になる可能性があります。
確定申告が必要かわからないときは、最寄りの税務署に相談してみましょう。
受給要件を満たしたら障害年金生活者支援給付金を請求しよう
障害年金生活者支援給付金は、所得が基準額以下の方を対象に、障害基礎年金に上乗せして支給される給付金です。
支給要件を満たしていれば、一度申請するだけで継続的に給付金を受け取れます。
請求月の翌月分から支給されるため、対象となる可能性がある方は早めに手続きを済ませましょう。
障がいによって働けなかったり、収入が少なかったりして生活費のやりくりに困っている場合は、ファイナンシャルプランナーへの相談がおすすめです。
お困りの方は、お気軽にご相談ください。
監修者:東本 隼之
AFP認定者、2級ファイナンシャルプランニング技能士




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