障害があってもフリーランスで働ける?メリットやデメリットを解説

福祉制度
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自身の障害にあわせて柔軟に働きたいと考え、フリーランスとして働くことに興味がある方は多いのではないでしょうか。

フリーランスは、働く場所や時間を自由に決めやすかったり、人間関係のストレスが少なかったりするので、障害のある方にもおすすめの働き方とされています。

しかし、社会保障が手薄になるなどの注意点があるので、デメリットを知ったうえで自分に合う働き方なのかを判断することが大切です。

そこで今回は、障害のある方がフリーランスになるメリットやデメリットを紹介します。

障害のある方が利用できる就労支援も紹介するので、働き方に悩んでいる方も、ぜひ参考にしてみてください。

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障害があってもフリーランスで働ける

障害のある人のなかには、好きなことや特技を活かしながらフリーランスとして収入を得ている人もいます。

フリーランスは、特定の会社や組織に在籍せず、自分の知識やスキルを提供して対価を得るのが一般的です。

特定の会社や組織に在籍しないため、働く時間や場所が制限されにくいのが特長です。

一方、会社員は安定した収入を得られる反面、就業時間や規則が細かく定められているのが一般的です。

障害を理由に就業時間や規則に従って働くのが難しい人は、フリーランスの働き方を選ぶことでストレスを軽減しながら収入を得られる可能性があります。

障害のある方がフリーランスになるメリット

障害のある人がフリーランスになるメリットには、以下のようなものがあります。

  • 好きなことや得意なことを仕事にできる
  • 働く時間や場所を自由に決めやすい
  • 人間関係のストレスが少ない
  • スキル次第で収入アップを目指せる

一つずつ詳しく見ていきましょう。

好きなことや得意なことを仕事にできる

フリーランスは、好きなこと・得意なことを仕事にできます。

例えば、絵を描くことが好きならイラストレーター、文章の読み書きが得意ならライターのように仕事内容を柔軟に選びやすいメリットがあります。

苦手なことに無理して取り組む必要がほとんどないので、仕事内容に関するストレスを軽減できるでしょう。

働く時間や場所を自由に決めやすい

会社員やパートなどは、働く場所や時間が決められているケースがほとんどです。

そのため、興味のある仕事内容だとしても、職場が通えない位置にあったり、体調を崩しやすい時間帯に働かなければならなかったりすると他の仕事を検討しなければなりません。

一方、フリーランスは働く場所や時間を自由に決めやすい特長があります。

自宅を職場にすることもできるので、通勤時にストレスを感じている人は在宅ワークを中心に探してみましょう。

人間関係のストレスが少ない

会社員の場合、職場の人間関係に悩むことも少なくありません。

一方、フリーランスは基本的に上司や同僚がいないので、人間関係のストレスが少ない傾向があります。

また、取引先との仕事のやり取りをメールやチャットで済ませることもできるので、直接コミュニケーションを取らずに仕事を進められるメリットもあります。

コミュニケーションに苦手意識を持っている人は、1人で黙々と作業できる在宅フリーランスを目指せば、人間関係におけるストレスを軽減できるでしょう。

スキル次第で収入アップを目指せる

フリーランスは、スキルが結果に結びついて収入が上がりやすい傾向があります。

一方、会社員は成果を上げても収入に結びつくとは限らず、短期間で大幅に収入を増やすことが難しいとされています。

実績や勉強を積み重ねることで収入が上がるフリーランスは、モチベーションを維持しやすいのも魅力の一つです。

障害のある方がフリーランスになるデメリット

障害のある人がフリーランスになる際は、以下の4点に注意が必要です。

  • 社会保障が手薄になる
  • 収入が安定しにくい
  • 人と接する機会が少なくなりやすい
  • 確定申告を自分でしなければならない

それぞれ詳しく紹介します。

社会保障が手薄になる

フリーランスと会社員では、加入する社会保険が異なります。

例えば、フリーランスは国民年金のみの加入となりますが、会社員は国民年金に上乗せする形で厚生年金に加入するのが基本です。

そのため、老後に受け取れる年金は会社員の方が多くなります。

また、フリーランスは原則として雇用保険に加入できないので、病気やけがで働けなくなったときに収入がゼロになるリスクがあります。

収入が安定しにくい

フリーランスは基本的に仕事がなくなると収入もゼロになってしまいます。

一方、会社員であれば、毎月決まった収入を得られる安心感があります。

仕事がなくなったり収入が減ったりするリスクを抱えながら働くことを避けたいなら、会社員が向いているといえるでしょう。

人と接する機会が少なくなりやすい

フリーランスは人間関係でのストレスを抱えにくい反面、人と接する機会が少なくなって孤独を感じやすい傾向があります。

悩みがあっても相談できる相手を見つけられず、苦しい思いをすることも多いかもしれません。

このような状況を避けるには、SNSやコミュニティなどで同業者の仲間を見つけ、悩んだときに相談できる関係性を構築していくことが大切です。

確定申告を自分でしなければならない

会社員であれば、毎月の給与から自動的に税金が引かれます。

しかし、フリーランスは自身で確定申告をして税金を納付しなければなりません。

確定申告では経費や売上の管理をしたり、申告書類を作成したりする必要があるため、予想以上に時間がかかります。

収入が安定したときは、税理士に確定申告の代行を依頼してみましょう。

障害のある方が利用できる就労支援

先述したフリーランスになるメリット・デメリットを踏まえてフリーランスの働き方に不安を感じている人もいるでしょう。

フリーランス以外の働き方も選択肢に入れたいときは、障害のある方が利用できる就労支援の活用を検討するのがおすすめです。

ここでは、就労移行支援と就労継続支援A型・B型の支援内容を詳しく紹介します。

就労移行支援

就労移行支援とは、一般就労に向けて、働くためのトレーニングや適正に合った職場探しのサポートを受けられる福祉サービスです。

就労移行支援では通所することで、主に以下の4つのサービスを受けられます。

  • 働くためのトレーニング
  • 適正に合わせた求人の紹介
  • 履歴書の添削や面接指導
  • 職場定着の支援

就労移行支援の利用中は原則、アルバイトが禁止となっています。

そのため、通所中はどのように生計を立てるかを検討しておく必要があります。

なお、就労移行支援事業所を探す際は、以下のような検索サイトを利用するのがおすすめです。

就労支援事業所を探す - 障がい者としごとマガジン
障がい者としごとマガジンの事業所検索ページです。各事業所の特徴、利用者の声、就職実績などの情報を掲載。全国の就労支援事業所からご自身が通える事業所を検索することができます。

就労移行支援を利用するメリットや注意点は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

就労継続支援A型・B型

就労継続支援A型・B型とは、障害や難病のある方を対象に、一定のサポートを受けながら働ける場を提供する福祉サービスです。

工賃をもらいながら、一般就労に必要な知識やスキルを身に付けられます。

A型とB型の主な違いは以下の通りです。

就労継続支援A型就労継続支援B型
対象者原則18歳以上65歳未満年齢制限なし
雇用契約ありなし
平均賃金(令和4年度)月額83,551円時間額947円月額17,031円時間額243円

A型は雇用契約を結んでいるため、都道府県の最低賃金に基づいて報酬が支払われます。

なお、ある程度安定して働ける人はA型、長時間の就労が困難な人はB型を選択するのが一般的です。

就労継続支援A型を利用するメリットや注意点は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

障害のある人は自分の強みを活かせるフリーランスも検討してみよう

フリーランスは、働ける場所や時間を自由に決められるため、自身の障害にあわせて柔軟に働きたい人におすすめです。

ただし、社会保障が手薄になったり収入が不安定になったりするので、重視したいポイントを明確にしたうえで、会社員などの他の働き方も検討することが大切です。

フリーランス以外の働き方も検討している人は、ハローワークなどの相談窓口や就労支援を利用してみましょう。

監修者:東本 隼之
AFP認定者、2級ファイナンシャルプランニング技能士

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