介護用おむつを使っている方のなかには「介護保険で助成されないのか」と疑問をもっている方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、介護保険ではおむつ代の助成は受けられません。
しかし、自治体の助成制度や医療費控除を活用することで、おむつ代の負担を軽減できる可能性があります。
そこで本記事では、おむつ代の負担を軽減するために利用できる制度について解説します。
おむつ代を節約するコツも解説しているので、おむつ代の支払い負担を減らしたい方はぜひ最後までご覧ください。

介護保険ではおむつ代の助成がない

介護保険では、おむつや清拭用品などの消耗品は給付対象外となっているため、助成は受けられません。
介護保険の給付対象となるのは、訪問介護や通所介護といった介護サービスのみで、日常的に使用する消耗品は全額自己負担となります。
おむつ代の負担軽減のために利用できる制度

おむつ代の費用負担を軽減したいときは、以下の制度を活用してみましょう。
- 自治体のおむつ代助成制度
- 医療費控除
それぞれ詳しく解説します。
自治体のおむつ代助成制度
自治体のなかには、おむつ代助成制度を設けている地域があります。
例えば、大阪府では以下のすべてを満たす方におむつ代の助成をしています。
- 在宅で生活している
- 住民税が非課税である
- 要介護4もしくは5の認定を受けている
もしくは要介護3で認定調査票の「排尿」「排便」のいずれかが全介助である
基本的には、自宅で生活している方を対象としており、入院中だったり施設に入所していたりすると対象外となる場合が多いです。
一部の自治体では、おむつの宅配サービスや、おむつ以外の介護用品に使用できる購入券が配られる場合があります。
自治体の助成制度の内容を確認したいときは、インターネットで「〇〇(お住まいの自治体)+おむつ代助成」と検索してみましょう。
医療費控除
おむつの購入費用は、一定条件に該当する方が確定申告をすることで、医療費控除として税金の還付を受けられる場合があります。
おむつの医療費控除を受けるためには、以下の条件をすべて満たしている必要があります。
- 傷病が原因で6ヶ月以上寝たきり状態である
- 継続的な治療のために、医師からおむつの使用が必要と認められている
医療費控除を受けるためには、おむつを継続的に使用する必要があると医師に証明してもらわなければなりません。
還付申告をするときは、主治医におむつ使用証明書の作成を依頼しましょう。
おむつ使用証明書を記載してもらったら、明細書とともに税務署に提出します。
医療費控除は年間の医療費が10万円(総所得金額が200万円未満の場合は総所得金額の5%)を超えた場合に適用されます。
医療費控除は、病院の治療費や薬代と合算して計算されるので、それぞれの領収書を捨てずに保管しておきましょう。
なお、医療費控除は、申告分の翌年から5年以内に申請する必要があります。
申告期間を過ぎると、還付を受けられなくなってしまうため、忘れずに申請しましょう。
おむつ代を節約するコツ

おむつの費用負担を軽減したい方は、以下の方法を試してみましょう。
- 身体に合ったおむつを選ぶ
- 尿取りパッドを使用する
- まとめ買いやネット通販を活用する
それぞれ詳しく解説します。
身体に合ったおむつを選ぶ
おむつを使用する際は、身体に適したサイズを選ぶことが大切です。
サイズが合っていないと漏れてしまうことが多くなるため、結果的におむつの使用量が増えてしまいます。
おむつを購入するときは、使用者のウエストや太ももを測り、各メーカーのサイズ表と照らし合わせるようにしましょう。
また、自力で立てる方にはパンツタイプ、寝ている時間が長い方はテープタイプといったように身体状況に応じたタイプを選ぶことも重要です。
適切なおむつを選べば、おむつの交換回数を減らし、月々のコストを抑えられるでしょう。
尿取りパッドを使用する
軽度の汚れであれば、おむつの交換ではなく、尿取りパッドの交換だけで済みます。
尿取りパッドはおむつの半額程度で購入できるため、併用することで節約効果が期待できます。
ただし、パッドの吸収量を超えてしまうとおむつまで汚れてしまい、かえって費用負担が増してしまうので注意が必要です。
日頃から排尿の量や排尿間隔を把握し、適した吸収量のパッドを選びましょう。
まとめ買いやネット通販を活用する
まとめ買いやネット通販を活用しておむつを購入すると、費用負担を抑えられる可能性があります。
ドラッグストアで購入する場合は、特売日にまとめ買いをするのがおすすめです。
ネット通販であれば、Amazonの定期おトク便や楽天の定期購入サービスなどを活用するのが効果的です。
重いおむつを自宅まで配送してもらえるため、買い物の負担も軽減できます。
購入頻度や使用量に合わせて、節約効果の高い購入方法を選びましょう。
おむつ代についてよくある質問

最後に、おむつ代についてよくある質問に答えていきます。
要介護度が高くないと自治体の助成対象にならないのはなぜ?
自治体のおむつ代助成制度は、要介護度が高い世帯を優先して助成される傾向があります。
要介護度が高いほどおむつの使用量が増え、経済的負担も大きくなるため、多くの自治体では要介護4以上を助成対象としています。
助成対象者は自治体によって異なるため、お住まいの自治体に確認してみましょう。
なお、要介護度が低い方は、医療費控除を活用することでおむつ代の負担を軽減できる可能性があります。
おむつ代は月々いくらかかる?
おむつ1枚あたりの価格は、複数のメーカーを平均すると80円~100円程度です。
おむつ交換は1日4〜6回程度が一般的とされているため、月に約1〜2万円の費用がかかります。
おむつ代を節約したいときは、身体に合ったサイズを選んだり、尿取りパッドを併用したりするのがおすすめです。
おむつ代の負担が大きいときは公的制度を活用しよう
おむつ代は介護保険の給付対象外のため、利用者の全額自己負担となります。
しかし、自治体の助成制度や医療費控除を活用すれば、おむつ代の負担を軽減できる可能性があります。
また、身体に合ったサイズを選んだり、尿取りパッドと併用したりすることで、月々のコストを抑えることも可能です。
おむつ代の負担を軽減したい場合は、お住まいの自治体の助成制度や医療費控除の条件を確認してみましょう。
おむつ代を含めた介護費用の負担に不安を感じている方は、ファイナンシャルプランナーへの相談がおすすめです。
お困りの方は、お気軽にご相談ください。
監修者:東本 隼之
AFP認定者、2級ファイナンシャルプランニング技能士



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