障がい者向けグループホームの種類|それぞれのメリット・デメリットも解説

福祉制度
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障がい者向けグループホームは4種類に分かれており、それぞれ受けられる支援が異なります。

自分の障がい特性や生活状況に合わない施設を選ぶと、必要な支援を受けられない可能性があるため、各グループホームの支援内容を理解しておくことが大切です。

本記事では、障がい者向けグループホームの種類とそれぞれのメリット・デメリットを解説します。

障がい者向けグループホームの入居を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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障がい者向けグループホームの種類 

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障がい者向けグループホームは、入居者の生活スタイルや必要な支援に応じて、以下の4種類に分けられています。

  • 介護サービス包括型
  • 外部サービス利用型
  • 日中サービス支援型
  • サテライト型住居

1つずつ詳しく紹介します。

介護サービス包括型

介護サービス包括型は、就労している方や就労継続支援などの日中活動系サービスを利用する方を対象としたグループホームです。

介護サービス包括型では、夜間帯にグループホーム内のスタッフから夜間帯に入浴や排せつ、食事などの介護を受けられます。

加えて、入居者の就労先や日中活動サービスとの連絡調整を実施してくれるのも嬉しいポイントです。

介護サービス包括型は、事業所・利用者数がほかのグループホームと比べて最も多いため、豊富な選択肢があります。 

令和4年の国民健康保険団体連合会のデータによると、利用者のうち約6割が知的障がい者であり、近年は精神障がい者の入居も増加傾向にあります。 

外部サービス利用型

外部サービス利用型は、夜間帯の支援を主としたグループホームです。

ほかのグループホームとの違いは、外部の居宅介護事業所のスタッフから入浴や排せつ、食事などの支援を受けられる点です。

グループホームに入居する前から居宅介護事業所を利用している方は、入居後も継続して同じスタッフからの支援を受けられる可能性もあるでしょう。

ただし、外部サービス利用型は、介護サービス包括型に比べて施設数が少ないため、希望する地域に空きがない場合があります。

令和4年の国民健康保険団体連合会のデータでは、外部サービス利用型の約6割の利用者が精神障がい者となっています。 

日中サービス支援型

日中サービス支援型は、障がい者が高齢化や重度化している状況に合わせて2018年に創設された比較的新しいタイプのグループホームです。 

ほかのグループホームよりもスタッフが多く配置されており、24時間体制で支援を受けられるため、重度障がいのある方も入居しやすい環境が整っています。

地域生活支援の拠点としての役割も担っている日中サービス支援型は、定員5名以下の短期入所施設が併設されているので、自宅で生活する障がい者が宿泊の場として利用することも可能です。

ただし、創設されて間もないため施設数が限られており、地域によっては選択肢が少ない可能性があるでしょう。

日中サービス支援型グループホームについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

サテライト型住居 

サテライト型住居は、一般のアパートやマンションなどを活用した、一人暮らしに近い形態の住居です。

グループホームと連携しながら運営されており、より自立した生活ができます。

スタッフが定期的に巡回して生活をサポートしてくれますが、食事や余暇活動は近隣にあるグループホームで行う場合が多いです。 います。

一人暮らしへの準備段階として位置づけられている施設であるため、ある程度自立した生活ができる方や一人暮らしへのステップアップを目指している方に向いているでしょう。

障がい者向けグループホームの種類ごとのメリット・デメリット

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障がい者向けグループホームの種類ごとのメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリットデメリット
介護サービス包括型施設内にいるスタッフから介護を受けられる基本的に日中は介護が受けられない
外部サービス利用型外部の事業所を利用するため、サービスの選択肢が広い・基本的に日中は介護が受けられない
・外部事業所との契約が必要となる
日中サービス支援型・24時間介護が受けられる
・医療的ケアを受けられる施設がある 
・施設によっては、重度障がいでなければ入居できない場合がある
・事業所数が少ない
サテライト型住居1人暮らしに近い環境で生活できる・食事や余暇活動の際は、移動しなければならない
・入居期間は原則3年と決められている

サテライト型住居以外のグループホームは、入居期限を設けていません。

サテライト型住居は、一人暮らしの準備として活用されることが前提となっているので、入居期間が決められていることに注意が必要です。

日中の活動先がある方は介護サービス包括型や外部サービス利用型、日中も介助を要する方は日中サービス支援型、地域での一人暮らしを目指している方はサテライト型住居を選ぶとよいでしょう。

障がい者向けグループホームの入居条件 

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障がい者向けグループホームは、原則として以下のいずれかに該当する方が入居対象となります。

  • 身体障がい者
    (65歳未満もしくは65歳の誕生日の前々日までに障害福祉サービスを利用したことがある人)
  • 知的障がい者
  • 精神障がい者
  • 難病の診断を受けている方

障害支援区分の条件はないため、幅広い方が利用できます。

ただし、グループホームによって独自の入居条件を定めている場合があるので、入居したい施設があれば、直接問い合わせてみましょう。

障がい者向けグループホームの費用

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障がい者向けグループホームの費用は、以下のとおりです。 

内訳費用 
障害福祉サービスの利用者負担世帯所得により異なる
家賃月3~5万円
食費月2~3万円
水光熱費月1万円前後
日用品費月5,000円前後
合計月6~13万円

障害福祉サービスの利用者負担は、世帯所得に応じて以下の負担上限月額が設定されています。

区分負担上限月額
生活保護受給世帯0円
住民税非課税世帯
住民税課税世帯37,200円

ほかの障害福祉サービスを利用していても、負担上限月額以上の負担は発生しません。

また、グループホームの家賃は、低所得者を対象として国から1万円の家賃補助が受けられるほか、補助金を設けている自治体もあります。

自身が利用できる補助制度はないか、自治体の窓口やホームページで確認してみましょう。

グループホームの費用相場は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

障がい者向けグループホームに入所するまでの流れ 

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障がい者向けのグループホームに入所するまでの流れは、以下の通りです。

  1. 自治体の窓口にサービスの利用申請をする
  2. 障害支援区分の認定を受ける
  3. サービス等利用計画案を作成し、自治体の窓口へ提出する
  4. 支給決定後、障害福祉サービス受給者証を受け取る
  5. グループホームを見学する
  6. グループホームと契約し、入居開始となる

グループホームに入居するためには、障害支援区分の認定を受ける必要があります。

自治体によっては、申請から認定までに1ヶ月以上かかる場合もあるので、グループホームへの入居を希望するときは、早めに手続きをしましょう。

担当の相談支援専門員がいる方は、自治体への申請手続きを代行依頼も可能です。

また、グループホームの入居前には、施設の雰囲気や居室の使いやすさなどを見ておくことが大切です。

体験入居ができる施設も多いので、実際に宿泊して生活のしやすさを確認することをおすすめします。

自分の状態に合った障がい者向けグループホームを利用しよう

障がい者向けグループホームは4種類に分かれており、身体状態に応じて合う施設が異なります。

日中活動先がある方や就労している方は、介護サービス包括型もしくは外部サービス利用型の利用がおすすめです。

日中サービス支援型であれば、24時間介護を受けられるので重度障がいがある方も入居できる可能性があります。

どの施設も障害支援区分1〜6の幅広い方が利用できますが、施設によって入居条件が異なる場合があるので、入居したい施設があれば問い合わせてみましょう。

なお、グループホームの入居費用に不安がある方は、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するのがおすすめです。

お困りの方は、お気軽にご相談ください。

監修者:東本 隼之
AFP認定者、2級ファイナンシャルプランニング技能士

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