飛行機で移動が多い障がいがある方のなかには「航空券代を少しでも安くしたい」「障がい者割引を受けられる航空会社を知りたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
一部の航空会社では障がい者割引制度を設けており、障害者手帳があれば通常運賃よりも安い料金で搭乗できます。
ただし、航空会社によって対象年齢が異なったり、早割の方が安くなったりする場合があるため、あらかじめ割引制度の内容を理解しておくことが大切です。
そこで本記事では、障がい者割引を提供している航空会社や対象者、利用する流れについて詳しく解説します。
航空券代を抑えて快適に旅行したいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

飛行機の障がい者割引を受けられる航空会社

国内の一部の航空会社では、障がい者割引を実施しており、対象者は運賃の割引を受けられます。
障がい者割引を行っている航空会社は、以下のとおりです(令和7年8月現在)。
| 航空会社 | 対象年齢 |
| ANA(全日本空輸) | 満3歳以上 |
| JAL(日本航空) | 満12歳以上 |
| AIRDO(エア・ドゥ) | 満3歳以上 |
| スカイマーク | 満12歳以上 |
| ソラシドエア | 満12歳以上 |
| スターフライヤー | 満12歳以上 |
多くの航空会社が満12歳以上を対象とするのは、3〜11歳に小児運賃が自動的に適用されるためです。
ANAとAIRDOは3歳以上から障がい者割引を選択でき、小児運賃と障がい者割引のうち安い方を利用できます。
なお、ピーチやジェットスターなどの格安航空会社では、障がい者割引を設けていないのが一般的です。
飛行機の障がい者割引の対象者

飛行機の障がい者割引の対象者は、以下のいずれかの手帳を所持する人です。
- 身体障害者手帳
- 療育手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
- 戦傷病者手帳
障がい者割引は、これらの手帳所持者と同一便に搭乗する12歳以上の介護者も対象となります。
障がいのある人が12歳未満で小児割引を利用する場合も、付き添い者には障がい者割引が適用されます。
飛行機の障がい者割引を利用する流れ

障がい者割引を利用する場合、各航空会社のウェブサイトから空席照会を行い、予約画面で「障がい者割引運賃」を選択すると優遇料金が適用されます。
スターフライヤーを利用する場合は、大人運賃で予約後、国内線予約センターに連絡し、障がい者割引を利用したい旨を伝えなければなりません。
チェックイン時には、基本的に障害者手帳を求められます。
手帳を忘れると割引が適用されず、差額を支払うことになるため忘れずに持参しましょう。
また、以下のような特別なサポートが必要な場合は、予約後に航空会社へ事前連絡をしておくと安心です。
- 医療機器の持ち込み
- 酸素ボンベの使用
- 車椅子の利用
- 座位保持ができない
- 視覚・聴覚に関するサポートが必要 など
航空会社によってサポート体制が異なるので、どのような支援を受けられるかあらかじめ確認しておきましょう。
飛行機の障がい者割引を受けるときの注意点

飛行機の障がい者割引を受けるときは、以下の3つに注意が必要です。
- 国際線は障がい者割引を受けられない
- 障害者手帳の有効期限が切れていると対象外となる
- 早割の方が安くなる場合がある
それぞれ詳しく紹介します。
国際線は障がい者割引を受けられない
飛行機の障がい者割引は国内線のみが対象となっており、国際線では割引を受けられません。
ただし、国際線でも障がいのある人へのサポートは提供されており、車椅子の貸し出しなどは利用できます。
国際線を利用する際は、航空会社のサポート内容を事前に確認することをおすすめします。
障害者手帳の有効期限が切れていると対象外となる
搭乗日に障害者手帳の有効期限が過ぎている場合は、障がい者割引を利用できません。
精神障害者保健福祉手帳は通常2年の有効期限があり、期限切れの場合は割引対象外となります。
また、身体障害者手帳でも一部では更新が必要な場合があるため、搭乗前に有効期限をチェックしておくことが大切です。
障害者手帳の更新手続きは期限の3ヶ月前から可能なので、搭乗予定がある方は早めに確認しておきましょう。
早割の方が安くなる場合がある
予約時期によっては早割の方が運賃が安くなる場合があるため、予約前に料金比較を行うことが大切です。
例えば、ANAの早割「ANA SUPER VALUE 75」では、搭乗日の75日前までに予約すると
最大70%程度の割引を受けられます。
一方、障がい者割引は20%相当の割引であるため、早割と比べて費用が高くなる場合があります。
ただし、早割には予約変更ができない、キャンセル時に手数料がかかるといった制約があることに注意が必要です。
障がい者割引であれば変更やキャンセル時の負担が比較的軽いため、以下のような場合は障がい者割引の利用をおすすめします。
- 予定変更やキャンセルの可能性がある方
- 家族旅行で付き添い者も割引を受けたい方
- 繁忙期に安定した料金で予約したい方
飛行機の障がい者割引を利用するときのよくある質問

最後に、飛行機の障がい者割引を利用するときのよくある質問に回答します。
0〜2歳の障がい児の介助者には障がい者割引は適用される?
0〜2歳で座席を使用しない場合、その介助者(保護者)であっても障がい者割引の対象外となります。
その理由は、0〜2歳の乳幼児が座席を使用せずに保護者の膝の上に座る場合、元々無料で搭乗できるためです。
ただし、0〜2歳であっても座席を使用すると障がい者割引が適用されるため、介助者も割引対象となります。
搭乗手続き時に障害者手帳を忘れたらどうなる?
搭乗手続き時に障害者手帳を提示できない場合、障がい者割引は適用されないため、通常運賃との差額を支払う必要があります。
障害者手帳を忘れる不安がある方は、以下のような準備をしておくことをおすすめします。
- ミライロIDアプリをダウンロードしておく
- マイレージカードに障害者手帳情報を登録しておく(JAL・ANAのみ)
ミライロIDアプリとは、障害者手帳の情報を登録できる無料アプリのことです。
事前に手帳情報を登録しておけば、スマートフォンの画面で手帳を提示できます。
また、JALもしくはANAを利用する場合は、障害者手帳の情報を登録したマイレージカード提示することで割引を受けられます。
介助者は何人まで障がい者割引の対象になる?
障がい者割引が適用される介助者は原則1人までとなっており、手帳所持者と一緒に搭乗する12歳以上の方が対象です。
手帳所持者が12歳未満の場合であっても、介護者1人に割引が適用されます。
複数の介護者が同行しても、2人目以降は通常運賃となることを認識しておきましょう。
飛行機を予約するときは障がい者割引を利用しよう
障がい者割引を利用すると、通常運賃よりも安い料金で搭乗できるため、航空券代を抑えられる可能性があります。
しかし、早割の方が安くなったり、国際線では割引が適用されなかったりする場合があることに注意が必要です。
障がい者割引を検討する際は、早割との料金比較や予約変更の可能性などを総合的に判断するようにしましょう。
どちらの割引を選ぶべきか悩んだときは、航空会社に問い合わせて、具体的な料金や条件を確認することをおすすめします。
監修者:東本 隼之
AFP認定者、2級ファイナンシャルプランニング技能士



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